陰として豪雨

理系浪人生の日記→理系東大生の日記

弐拾陸話 人生は夢を見るには長すぎる

オープンも実戦も終わり、夏も盛り、すぐに二学期が始まります。今年の夏は浪人生に有利だったらしいですが、果たして差をつけることができたのでしょうか。

気にしても仕方のないことですが、他の人がどのくらい伸びたのか気になるところです。特に、浪人して同じ立場の人間がぐっと周囲から減ると、自分の相対的な位置がみえにくくなります。

浪人生活も半分を過ぎ、一年はやっぱり長いなと思います。現役に比べると背水の陣感が強いだけに、精神的な圧迫も大きいと思いますし、心が壊れてしまうような浪人がいてもおかしくないのでしょうね。いまのところ周囲にはいませんが。

ところで、浪人している人がその選択をした理由にはどんなものがあるのかということをふと考えました。僕は、他の大学から入学許可をもらっていなかったので、大学進学を前提にすれば浪人以外の選択肢がなかったのですが、東大志望に限れば、早慶や後期国立を蹴って浪人している人も多いと感じます。何が我々を東大受験に駆り立てるのでしょうか。

正直浪人が当たり前、東大が当たり前、みたいな環境に置かれていると、何も考えずに浪人という選択をしているという人も多いとは思います。なんとなく「研究設備がよい」「有名な教授がいる」「研究をリードしている」というような理由で東大にこだわる人がきっと多いでしょう(特に理系の場合)。やはりこれは真なのでしょうか。

予備校講師に当たりはずれがあるように、学部生向けの授業でも教授によってわかりやすさなどは異なることはあるでしょう。しかし彼らの本職はあくまで研究であって、無論後進の育成もその職務にふくまれるにせよ、わかりやすい教授だけで評価されているのではないと思うのです。それに、おそらく学部の間に勉強することなんて、専攻の基礎基盤にすぎない以上(苑田風に言えば常識)、大学によってそんなに差が出るようなものではないのではないでしょうか。研究職や学問の先端を志すならば、結局各個人のやる気と努力と運次第なのかもしれません。

そんなことを薄々みんなわかっているのならば、それでも東大を目指して浪人するのは、東大合格というタイトル獲得かあるいは進振りのためくらいな気がします。

冷静にどうでもいいです。他の浪人生教えてください。