陰として豪雨

理系浪人生の日記→理系東大生の日記

壱話 これまでの話(前編)

本記事では東大入試本番一年前から一年間の受験勉強について触れます。現役では落ちてるので、以下の記述は落ちる人の勉強記録であるということに留意ください。
(1)東大同日模試(2019/2)
この頃は志望校を東大に絞ってはいなかったのですが、現時点での実力がどのくらいなのか試してみるために、東進の東大同日模試を受験しました。結果は150/440点程度でまったく歯がたたず、判定もDでした。しかしこの時点では、ほとんど受験勉強もしていなかったので、結果をそこまで重く受け止めることはなく、「数学0完だわw」くらいのテンションでいました。このときに各教科の得点戦略について考えはじめなかったことが、現役時代の大きな失敗であったように思います。というのも、東大受験は絶望的に得点できない科目があると非常に厳しい戦いであり、なるべく早い段階で絶望的にできない科目の候補を見つけ出すことが重要になります。僕の場合はそれが数学と理科(特に物理)だったのですが、「数学はともかく理科は演習全然してないしそんなもんかな」と考えてしまい、理科の学習を重点的に進めていくことにつながりませんでした。標準的な進学校のカリキュラムでは、高校2年の終わりに英語は東大英語にある程度対応できるレベル、数学は数IIIの一部を除き基本事項の理解のレベルまでは進んでいるはずです。したがって、(難易度・採点基準にもよりますが)同日模試の頃に英語は60点程度、数学は40点程度とれるくらいが現実的でありかつ理想的な水準だと思います。理科は問題演習に慣れていない人が多いので、10点台という人も多いと思いますし、学校によっては物理の電磁気がまるまる終わってないなんてこともありますから一概には言えませんが、既習範囲の得点率というところで考えてみれば重点を置くべきかどうかがわかると思います。
(2)春(2019/3-6)
僕の学校では、高2の年明け(2019に入った頃)から生徒の受験勉強が本格的になってきました。体育祭や文化祭等のイベントはあるものの、生活の中心は塾での授業や自習という生徒が多く、次第に受験生の顔をした同級生が増えていった気がします。一方の僕は、夏休みに勉強すればいいやと思っていたのでほとんど受験勉強をしていませんでした。それどころか、受験勉強がはじまる前に遊び倒しておこうということで、ダラダラと漫画読んだりアニメ見たり、受験まで一年切った受験生とは思えない生活を送っていました。しかし、浪人が決定してしまった現在でも(現在だからこそかもしれませんが)この時期の過ごし方はさほど後悔していません。人の性格にもよりますが、長期間受験勉強を続けるのは極めて精神にこたえます。僕の場合、1ヶ月以上連続して受験勉強を継続するのさえ困難だったので、夏休みという天王山を控えたこの時期に勉強を詰めすぎないというのは大切だと思います。むしろこの時期に「受験勉強スタートダッシュ!」と張り切って勉強をはじめてしまうと、後々バテてしまう可能性もあります。特に僕のように飽きっぽい人は。
(3)夏(2019/7-9)
7月後半からは流石に本格的に受験勉強に向き合いはじめました。とりあえずは8月初頭にある夏模試にむけて、数学と理科の強化に取り組みました。数学は学校の一学期授業の復習を中心に勉強し、特に数3分野の問題演習に力を入れました。また、世界一わかりやすい(1)京大理系数学(池谷哲)と(2)入試数学の掌握(近藤至徳)という参考書にも手を出しました。もともと、同日模試では数学0完(4/120点)、一学期の校内模試でも3/120点をかますなど数学は壊滅的だったのですが、(1)の参考書でそこそこはできるようになりました。(1)は京大数学の過去問集ではありますが、標準的な難易度の問題が揃えられていて、受験勉強初期の参考書としてはうってつけだと思います。解説もかなり易しく発想の部分から記述されているので、数弱にも適切な参考書です。(2)はなかなか難易度の高い問題が集められていますが、ネット上で言われてるほどの異常な難易度ではないので、じっくり考える勉強として受験勉強初期から取り組んでも効果ありだと思います。理科は物化ともに数研出版の重要問題集を解きました。化学の重要問題集は普通の問題が多くて演習に良いと思います。リードαやセミナー化学エクセル化学などの傍用系問題集をひと通り終わらせれば重要問題集で演習すれば良いです。物理の方は正直微妙です。結局この問題集しか解いてませんが、一向に物理はできるようになりませんでした。物理は原理の理解が重要とはよく言われることですが、これは本当にそうです。演習をいくら積んでも何やってるのかさっぱりわからず、東大入試本番でも酷い点数を取りました。物理の適当な勉強法は、僕には現時点ではわかりません。この一年で見つけます。
それで夏模試はどうだったかというと、駿台C河合Dの判定でした。国数はまともな点数をとることができ、夏の学習の成果がでたなと思いましたが、理科は悪い結果でした。結果が返ってきた9月に理科の対策の緊急性に気づくのですが、それまでも夏休み中は重要問題集をひたすら解くという理科の勉強をしていました。